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moriyaキーマスター
ご質問ありがとうございます。講師の森谷です。
具体的に、どういったことに対するアプローチを検討しているのか、ご質問からはわかりませんでしたが、質問内容の一部についての別法ということでお返事させていただきます。
上肢への感覚入力を行いながら座位の姿勢調整ということであれば、肘伸展位(ロックできればロックさせる、伸展位取れなくても痛みが出ない範囲で伸展方向へ誘導)で手関節、肘関節を介して肩関節への荷重感覚を入力、その状態で両上肢に交互に荷重感覚が入るようにオシレーションを行う。ということがより上肢に対しては良い感覚になると思います。アームスリング使用の固定感覚入力というのは、どのようなお考えでしょうか。
moriyaキーマスターマニアックですね。(笑)
漫画、アニメだと、なぜかしっくり入りやすく感じるのは自分だけでしょうか?
より具体的に、無意識に具現化?できるような内容だと、アウトプットしやすいですし、理解もしやすいということなのでしょうか?だから具現化って難しいのか(‘◇’)ゞ
moriyaキーマスター認定講師の森谷です。
ご質問ありがとうございます。これは、非常に悩ましい問題ですよね。
大前提として我々は、皮質を使った意識下での運動を否定しているわけではなく、その多くは脳幹や小脳など意識によらない運動ですよねということ。
これはよろしいかと思います。運動における意識下or無意識ということについて、
例えば根源的運動は発達の過程で教師なしにより学習をしていきますが、この時ですら本当に意識を使っていないのか?ということです。ましてや、成長にしたがって皮質も発達していくなかで運動学習の過程で意識しないなんていうことがあるのでしょうか?患者さんはセラピストが何も言わなくても「どうしたらうまくいくのか?」「上手に歩けるようになるにはどうしたらいいのか?」ということを少なからず考えているでしょう。色々な意見があるのかもしれませんが、私自身は100%意識を排除することは無理だと思っています。
なので意識下の運動ありきで、自己組織化を考えるということ。自己組織化理論に基づいた考えの中でどう運動を提供できるか、またはセルフメンテナンスを提案できるかということを考えるかと思います。言い換えると「選択的な運動」を引き出すための「選択的な運動」 or 「選択的な運動」を引き出すために「自己組織化」
というところでしょうか。
どこかの偉い先生が「自由度の開放と凍結」と言っていましたね。
なるほどなぁと思いました。moriyaキーマスターご質問ありがとうございます。
基本的には上記の植竹氏の回答でよいかと思います。私の経験的にも小脳疾患特有の出力の遅延に対しては、やはりオシレーションが有効です。もちろん、前庭系や視覚の統合は必須ですが、
いわゆるバランスということを考えた場合、COPが移動出来るの広さとCOGに対してCOPが回り込むタイミングが重要になってきます。
オシレーションでは、強い出力をイメージして感覚を入力するよりは、COPがいかに適切なタイミングでCOGを回り込めるかというイメージの感覚入力が重要になるかと思います。もちろん、COPが移動できる範囲も大切ですが。なので、受け入れられる感覚の範囲の中でイナーシャなどウネウネ系であらゆる方向に揺らしていくと反応が良かったりします。また、小脳疾患は基本的には皮質の機能は生きているので、オプションコースの「身体が求める運動とは何か?」でお伝えしている内容になりますが、ご利用者さんご自身の身体に対する気づきを与えるようなバーバルやパフォーマンスがうまくいっている時の感覚をイメージしやすい声掛けをすると効果的な場合があります。具体的にはオシレーションしている際に、どの方向に揺らした時に緊張するか、不安定になるかという気付きを与えることも大事になります。もちろん、それらを意識で制御してしまうことのないように注意は必要ですが。
参考になれば幸いです。
moriyaキーマスターお返事遅くなり申し訳ありません。
動画を拝見できないのですが、上記記載の状態であれば焦らずに立位でのオシレーションを繰り返すことが望ましいかと思います。
おそらく、APAが十分に発火できていないのだと思います。この段階で歩行という「形」を患者さんに意識させてしまうと、皮質ので制御による歩行が構築されてしまいます。支持性が得られてきたのであれば、よりダイナミックに動いていくオシレーションを繰り返していく事が大事です。
目安ですが30分程度は余裕でオシレーションが出来るくらいを目指してみてください。仮に30分のオシレーションができなくても、目標として続けていく中でAPAが活性化して目指すべき歩行が出現してくるはずです。患側下肢の荷重感覚が十分でない場合に伸展(底屈)の活動が亢進してしまうので、こちらも焦らずにSLB装具を使用して踵からの荷重感覚を入力し続けてください。また、患者とセラピストが向かい合うよに立ち、患者の上肢を関節屈曲90°位にしてセラピストの腋下で挟み込んで固定して、その状態でオシレーションを行うと上肢帯からの感覚入力によって、よりAPAが活性化しやすくなります。この際に患側下肢の荷重が不十分の場合は荷重感覚の調整しながら行うと良い場合があります。
上記記載のイメージからのご提案ですので、見当違いでしたらすみません。
ご質問からの時間も経過していますので、よろしければ、現在の状況踏まえて再度お返事を頂けたら幸いです。moriyaキーマスター私も肩に痛みがある方や低緊張の方はなんども拝見したことがあります。
その中で言えることをお伝えしたいと思います。上肢低緊張において、発症からの期間にもよりますが、随意性が全くないということであれば難渋する可能性は高いかと思います。
しかし、少しでも随意性があれば自他による感覚入力が可能なので、とにかく可能な限りの感覚入力を行い「その時」が来るのを
待つということです。「どんなふうに?」などの詳細は脳卒中実践編にご参加いただければと思います。
STEP3に参加された方で動画少しお示したかなと思います。亜脱臼においては、STEP4でお伝えしているコンプリダクションテクニックで運動感覚の入力が可能です。この方法であれば、
ほとんどの場合痛みを与えることなく運動感覚を入力することができると思います。痛みについては、亜脱臼があるから痛みがあるわけではないということですね。亜脱臼していても痛くない人は痛くないですよね。
また、別の理由で痛みがある方の場合は、新STEP3にあるアルゴリズムを回してもらい痛みに関してアプローチをしてからということになります。
当然、医学の力を借りることによって解決する問題あれば、医師との相談になります。moriyaキーマスター私が以前に勤めていた病院では、
①椅子からの立ち上がりが歩行補助具のみで行えること。
②使用する歩行補助具で非麻痺側と麻痺側の両方で片脚立位が10秒以上出来ること。
③机ー椅子セットで自分で椅子の出し引きが行え起立着座が行える(ADL視点からすると比較的難しい動作になります)。を課題として歩行自立を決定していました。
ADL要素を踏まえて、かつ機能的な部分も合わせてみていたということですかね。下肢荷重率(WBR)と歩行自立との関連をみた研究は結構多くありますね。
確立した結果が出ているわけではないようですが、体重の6~7割程度をカットオフ(文献によってかなり差がある)として麻痺側にかけられるということが歩行自立との関連があるようです。前職場では、こうした研究をもとに片脚立位を課題としていたわけではないようですが、経験的なところから歩行自立と関連しているとして行っていたようでした。
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